ウイスキーとは、大麦などの穀類を原料とし木製の樽の中で貯蔵熟成させたお酒です。結婚祝いや退職祝い、誕生日プレゼントとしていただく機会はあるものの、普段はなかなか飲む機会がなく、その種類や特徴、飲み方を知らない方も多いのではないでしょうか。
今回は、ウイスキーの種類や原料ごとの特徴とともに、ウイスキーの楽しみが広がるおすすめの飲み方をご紹介します。
【原料別】ウイスキーの種類と特徴
ウイスキーの原料は、大麦やトウモロコシなどの穀類です。発酵の後に長い年月をかけて貯蔵熟成してつくられるウイスキーは、深いコクとまろやかな口あたりが特徴的です。
ここでは、ウイスキーの主な種類と特徴をご紹介します。
モルトウイスキー
モルトウイスキーは、大麦麦芽(モルト)を原料としたウイスキーです。他の穀物を混ぜず、麦芽だけを発酵させてつくられています。
モルトウイスキーの特徴は、原料由来の豊かな香り、深みのある味わいです。その香りや味わいには、蒸溜所の個性が大きく影響するといわれています。
また、モルトウイスキーの中でも、単一蒸溜所の原酒のみでつくられたものは「シングルモルト」、複数の蒸溜所でつくられた原酒を混ぜたものは「ブレンデッドモルト」と呼ばれます。
グレーンウイスキー
グレーンウイスキーは、小麦やライ麦、トウモロコシなどの穀類を原料としたウイスキーです。
個性の強いモルトウイスキーと比べ、グレーンウイスキーはすっきりとした味わいが特徴的です。単式蒸溜器でつくられるモルトウイスキーに対し、グレーンウイスキーは連続式蒸溜器でつくられるという違いもあります。
また、モルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドしたものは「ブレンデッドウイスキー」と呼ばれます。個性の異なる両者をブレンドすることで、モルトでもグレーンでもない、ブレンデッドとしての新たな香味・味わいが生まれます。
ライウイスキー
ライウイスキーは、主にアメリカやカナダでつくられているライ麦を主原料としたウイスキーです。本場のアメリカでは、ライ麦は原料の51%以上であること、アルコール度数80度以下で蒸溜することなどの定義があります。
ライウイスキーの特徴は、ライ麦由来のかすかな苦味と独特でスパイシーな味わいです。オイリーな風味もあり個性が強いため、普段とは違う味わいを楽しみたいウイスキー好きな方におすすめです。
コーンウイスキー
コーンウイスキーは、トウモロコシを主原料としたウイスキーです。本場のアメリカでは、トウモロコシが原料の80%以上であること、アルコール度数80度以下で蒸溜することなどの定義があります。
コーンウイスキーの特徴は、原料由来の優しい甘みとまろやかな口あたりです。コーンウイスキーは熟成せずとも出荷できることから、他のウイスキーのような茶褐色ではなく、見た目は無色透明な液色です。熟成が必要なバーボン(原料の51%以上がトウモロコシのウイスキー)と比べると、コーンの甘みが口に残りやすいという特徴もあります。
ウイスキーを楽しむおすすめの飲み方
他のお酒と同様に、ウイスキーにもさまざまな飲み方があります。
ここでは、ウイスキーのおすすめの飲み方をご紹介します。
ストレート
ウイスキーをそのままいただくストレートは、ウイスキーそのものの深みや味わいをじっくりと楽しめる飲み方です。ストレートで飲む際はチェイサー(強いお酒の合間に飲む飲み物)を用意し、交互に飲むのがおすすめ。味覚がリセットされ、一口ごとにウイスキーの香味や味わいを感じられます。
オン・ザ・ロックス
オン・ザ・ロックとは、大きめの氷を入れたグラスにウイスキーを注ぐ飲み方です。冷えたウイスキーは口あたりがよく、個性的な香りや味わいを和らげてくれます。ストレートと同様に、冷えたお水などのチェイサーも用意しておくのがおすすめです。
ハイボール
ハイボールとは、ウイスキーをソーダ水で割った飲み物です。配合はウイスキー1に対し、ソーダ水3〜4がベスト。たっぷりの氷を入れてより爽快感を楽しむのも、氷を入れずにウイスキー本来の旨みを味わうのも、どちらの飲み方もおすすめです。炭酸が逃げないように、マドラーでかき混ぜすぎないようにすることもポイントです。
トワイスアップ
トワイスアップとは、ウイスキーと同量のミネラルウォーター(常温)を混ぜ合わせて飲むことをいいます。水割りとの違いは、グラスに氷を入れて冷やさないこと。トワイスアップはシンプルながらウイスキーの芳香が立ち昇る奥深い飲み方で、ウイスキーの香りを楽しみたいときにおすすめです。
まとめ
大麦や小麦、トウモロコシなどの穀物を原料とし、木の樽で貯蔵熟成してつくられるウイスキー。大麦麦芽のみを原料としたモルトウイスキー、ライ麦を主原料としたライウイスキーなど、ウイスキーにはさまざまな種類があり、原料によって香味や味わいが変わってきます。ストレートやオン・ザ・ロック、トワイスアップなど、お好みの飲み方でウイスキーを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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